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フオトクロミック液晶


 フオトクロミック(PC)反応は分子構造が光化学的に変化するいわば分子単位のスイッチングであり,新時代の光材料を創り出す基本原理として期待されている。当所では優れた特性を示すPC分子の創製と同時に,その能力を最大限に引き出すための反応環境(反応場)を備えた材料化が重要であるとの考えから,PC分子の構造変化を反応場分子へ転写・伝達・増幅させる「フオトクロミック液晶系」の研究を行っている。特に当所では世界に先駆けて,基板表面に修飾したPC分子(おもにアゾベンゼン,Az)層の作用によりネマチック液晶の垂直⇔水平配向を光化学的に可逆的制御できる系を見いだし,コマンドサーフェスと呼称してその原理を提唱している。照射波長選択による液晶の連続的チルト角制御,偏光・斜方照射によるホモジニアス配向誘起,会合性Azにおけるマルチ配向変化,PC反応収量に依存した応答緩和速度等,光-分子構造-集合構造の相互関連の解明を可能とする新しい現象が次々と見いだされている。これらの現象の理解のために,LB法をはじめとした様々な薄膜形成法に基づき,分子構造・膜構造と現象の対応の解析を進めている。


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