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当所では,細胞を取り囲んでいる生体膜の機能を模倣する研究を行っている。 生体膜は外界との境界を形成するのみならず,物質輸送,物質・エネルギーの変換,情報の受容・変換・伝達などの役割を担つている。そこで,これらの機能のうち,物質輸送機能の模倣として,外部環境変化あるいは外界からの刺激に基づいた物質取り込み,あるいは放出の機能を模倣した膜(刺激応答機能膜)を開発してきている。また,情報受容・変換機能の模倣としては,感覚器官の細胞あるいは神経細胞にみられるような膜電位インパルスを発生する膜(自励発振膜)をも開発してきている。 これらの研究は,将来,増幅機能を持つセンサー,非線形抵抗素子などの電子素子,医薬・農薬の徐放制御担体,人工膵蔵などの人工臓器の開発に適用されることが予想され,化学産業,電子産業,医療・医薬産業の発展に貢献が期待できる。
自励発振膜の実験構成図。 膜を構成するポリアミノ酸分子の周期的二次構造変化がインパルス発生の原因 |