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新しい機能性物質の創製のために,複数の有機分子,あるいは金属イオン等から成る分子複合体を構成し,単独の分子では困難な,より高度な機能の発現を図る試みを行っている。このような目的のためには,複合体を構成する分子やイオン間の相互認識(相互作用)を考慮した,精密な分子設計が必要である。例として図に示した分子複合体は,このような観点から,光エネルギー変換能の付与を目的として,分子設計を行ったものである。1,10-フェナントロリン誘導体は金属イオンの配位子として優れており,既に当所においても,この性質を利用した高性能リチウムイオノフオアの開発に成功している。この分子複合体においては,オリゴメチレン鎖で架橋されたビスフェナントロリンを用いているのが特徴である。この化合物とビピリジル,およびルテニウム,オスミウムの2種の金属イオンを組み合わすことにより,光活性な複核錯体を安定な形で得ている。現在,その光化学・電気化学的性質について検討を加えているが,光励起されたルテニウムからオスミウムへの分子内エネルギー移動が起こっていることを示唆するデータが,蛍光スペクトルによる測定から得られている。
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