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高圧固相重合


圧力は温度と並んで物質の状態を決める主要なパラメーターの一つである。例えば,気体に圧力をかけると液体や固体へ転移する。ミクロな目で見ると,圧力が分子の運動・配列を制御していると考えられる。
 分子が秩序的に配列した結晶に,さらに圧力をかけていくと興味深い変化が起こる。我々は,アセチレンやシアン化水素など多重結合をもったいくつかの分子で高圧重合反応を確認した。C≡N結合をもつシアン化水素の場合には,室温・数干気圧で重合反応が起こり,写真に示したように無色の結晶から赤渇色の重合体へと変化する。
 高圧固相重合は重合開始剤や触媒を必要としない新しい手法であり,従来とは異なるポリマーの生成が期待される。不飽和結合をもつ単純な分子に数万から数十万気圧の高圧をかけて,高圧重合に伴う結合様式の変化や反応生成物の構造を調べている。


高圧セル中のシアン化水素の顕微鏡写真
上:分子性結晶(室温,2千気圧) 下:重合反応過程(室温,7千気圧)


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