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エキシマレーザー照射による金属酸化物膜の新しい合成法を開発


COE特別研究室 首席研究官
矢部  明
特別研究員
土屋  哲
無機材料部 部   長
水田  進


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 成果の概要
  ArFエキシマレーザー照射するだけで、200℃以上に加熱することなく、金属有機酸塩を直接金属酸化物膜に変換し、かつ,パタ−ニング可能な新しいプロセスの開発に成功した。通常の照射では、金属有機酸塩のアブレ−ション(蒸発)が起こるのみで分解させることは困難であるが、2段階照射法と呼ばれる新しい照射法の発見により可能になったものである。この方法は最初に照射強度を小さく繰り返し周波数を多くし(10mJ/cm2,50Hz)、次に照射強度を大きく繰り返し周波数を小さく(50mJ/cm2,10Hz)する方法で、この方法により、初めて分解に成功した。極めて特許性の高い技術である。更にこの方法により、世界で初めて、2種類以上の金属元素を含む複合酸化物が、室温で直接合成された。原料として、金属有機酸塩のみならず、金属アセチルアセトナ−ト、長鎖の金属アルコキシドに対しても有効である事が判明した。

 背 景
  21世紀を支えるエレクトロニクスや光情報処理技術においては、デバイスやシステムに高機能性の金属酸化物薄膜を組み込むことは不可避である。しかしその場合、デバイスやシステムが、半導体シリコンや有機材料など熱処理に耐えられない材料を含むことが多い。このため金属酸化物膜を組み込む際に、加熱処理が不要であることとパタ−ニングが出来ることが同時に充たされることが、極めて重要である。

 成功した金属酸化物膜の実例
    SnO2 , In2O3 ( 液晶用透明導電膜に応用の可能性)
    TiO2 (光触媒膜に応用の可能性)
    Fe2O3(磁性膜に応用の可能性)
    PbTiO3 (強誘電体膜に応用の可能性)

 特 徴
    1.金属有機化合物溶液を塗ってエキシマレーザーを照射するだけで金属酸化物を合成できる。
    2.加熱の必要なし(200℃以下)
      (従来は、500℃程度の加熱必要)
    3. 空気中で合成可能(スパッタ法や気相反応法の様に真空にしたり、雰囲気制御する必要なし)
    4.パターンが描ける
    5.大面積化可能.
    6.組成の精密制御可能
    7.複合酸化物が直接合成できる。
    8.エレクトロニクスへの応用に極めて有利



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